【全5話・第2話】作業服の人物が持っていた衝撃のアイテム

【全5話・第2話】作業服の人物が持っていた衝撃のアイテム の挿絵

深夜の会場裏、街灯の光の下で側溝を覗き込む作業服の人物。
ワンチャン俺の推し缶バッジを拾おうとしてくれてるのか…?

「あの…すみません!」
恐る恐る声をかけると、その人物はビクッと肩を揺らして振り返った。
ヘルメットを目深にかぶった小柄な人物。作業服の胸元には『山下設備』の刺繍。
あ、ガチの業者さんだこれ。不審者扱いされて通報されたら俺の推し活人生が終了する。

「あ、いや!怪しい者じゃないんです!実は昼間、そこに大事なものを落としちゃって…」
必死に弁明する俺を見て、その人はフッと息を吐き、ヘルメットを少し持ち上げた。
「…大事なものって、これのこと?」

提示された手袋の上に乗っていたのは、紛れもなく俺の魂、シオン様の限定レア缶バッジ…!!
傷一つついていない。奇跡だ。神様、仏様、山下設備様!!

「うおおお!それです!俺のシオン様です!ありがとうございます!!」
感極まって拝み倒す俺に、作業服の人は呆れたような、でもどこか懐かしいような声で言った。
「相変わらず大げさだな、タカ」

…え?
今、俺の名前言った?
てか、この声、どこかで聞いたことがあるような…?

首をかしげる俺の前で、作業服の人がゆっくりとヘルメットとマスクを外した。
街灯の明かりに照らされたその顔を見て、俺は思わず二度見、いや三度見した。

「…え、嘘だろ?なんでお前がここに…!?」

※この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。

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