【全5話・第1話】推し事の最中に奇跡が起きた話
人生で一番気合を入れた痛バッグが、まさかあんな悲劇を招くなんてこの時の俺は知る由もなかった。 どうも、底辺社会人オタクの「タカ」です。俺が人生を捧げている...
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人生で一番気合を入れた痛バッグが、まさかあんな悲劇を招くなんてこの時の俺は知る由もなかった。 どうも、底辺社会人オタクの「タカ」です。俺が人生を捧げている...
「KAI様ー!衣装、間に合ったぞー!!」 追加公演の開演15分前。楽屋裏の搬入口に、俺たちオタク集団の怒号にも似た叫びが響き渡った。 俺とタカシが呼びかけ...
「サトシさん、俺、本当は……」レンの唇がかすかに震えていた。 スタッフ風の男、通称「グラサン男」に連れ去られそうになったレンを、俺とタカシはとっさに庇い立...
開演まであと15分、目の前で崩れ落ちる連番者と、手元にあるはずのないチケット。 「……マジで言ってる? 電車で2時間の距離だぞ!?」 俺の叫びは、会場付近...
初対面でいきなり安全ピンを差し出してくるとか、どんな救世主だよ……!俺は目の前に現れた黒づくめの青年に、思わず後ずさりしかけた。 「あの、それ……使ってく...
【速報】ワイ、推しの周年ライブ当日に痛バの底が抜けて絶望。 まじで泣きそう。いや、ちょっと泣いた。アラサー男が駅のホームで缶バッジ約80個をぶちまける地獄...
個室の扉を開けた瞬間、俺の時が止まった。 「あ、タカさん? 遅いよー、待ちくたびれたじゃん!」 そこに座ってビールを煽っていたのは、なんと俺の部屋の『隣の...
「いいかタカ、これは他言無用だぞ……」 部長が胸ポケットから取り出したのは、一枚の薄いラミネートカードだった。 そこに印刷されていたのは、なんとステラ・ノ...
待て待て待て、脳の処理が完全に追いつかん。 俺の目の前で、限定レア缶バッジを指でつまんで立っている作業服の人物。ヘルメットを脱いだその顔を見て、俺は完全に...
深夜の会場裏、街灯の光の下で側溝を覗き込む作業服の人物。 ワンチャン俺の推し缶バッジを拾おうとしてくれてるのか…? 「あの…すみません!」 恐る恐る声をか...