【全5話・第4話】顔パスの正体と最後の切り札
「使用済み……だと!?」発券ゲートの赤点滅を前に、俺の意識は一瞬遠のいた。 「えっ、おかしいなー!昨日テンション上がりすぎて自分で一回画面タップしちゃった...
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「使用済み……だと!?」発券ゲートの赤点滅を前に、俺の意識は一瞬遠のいた。 「えっ、おかしいなー!昨日テンション上がりすぎて自分で一回画面タップしちゃった...
他人のライブチケットを握りしめ、初冬の空の下でフリーズする男ふたり。 「嘘だろ……これ『劇団ひまわり』の定期公演じゃん……」と絶句するサトシ。いやいや、ア...
ホームのベンチで頭を抱えていた俺の視界に、目にも鮮やかなオレンジと紫のグラデーションが飛び込んできた。 間違いねぇ、あれは『アルティメット・パンプキン』の...
人生で一番気合いを入れた日の朝に、人は信じられないバカなミスのスイッチを押してしまうらしい。 俺、通称「ポテチ」。最推しのロックバンド「アルティメット・パ...
「あの、これを使ってください!」俺がバッグから引っ張り出したのは、自作痛バッグの補強用に持ち歩いていた超強力な絶縁・結束用結束バンドと、自慢の推し活ラバー...
ライブ会場の喧騒の中、母さんのスマホに表示された「KAITO」の文字。俺は開いた口が塞がらなかった。 「え、待って、本物?マジでボーカルのKAITOさん!...
「待て待て待て、この写真の左に写ってる男……うちの親父じゃねえか!?」 物置部屋に俺の叫び声が響き渡った。母さんは「あーあ、バレちゃった?」と、缶チューハ...
「なんでその缶バッジを知ってるんだよオカン!?」俺の叫びが実家のリビングに空しく響き渡った。 『ルナ・エクリプス』の結成当初、限定100個しか配られなかっ...
人生詰んだかもしれん。いま、俺の部屋のドアの前でオカンが仁王立ちしてる。 申し遅れました、俺の名前はタカシ。28歳独身、普段はしがないシステムエンジニアと...
「……おいタカ、これお前らか?」血の気が引くとはまさにこのことだ。部長のパソコン画面には、俺と佐藤、そしてゆいちゃんの3人が、両手に山ほどの限定缶バッジと...